マグロの大量死の原因を追う、葛西臨海水族園のこれから

東京の葛西臨海水族園の目玉とされる、クロマグロの大群が展示不能の危機に陥っている。名物の巨大水槽の中で、昨年12月から原因不明の連続死が続いているのだ。11月には69匹の大群で見事な回遊を見せていたクロマグロは、2月の現時点で残り3匹にまで減少。同じ水槽内で飼育されていたハガツオ38匹とスマ52匹も全滅し、今では名物の巨大水槽が、ほぼもぬけの殻となっている。

日経電子版によると、この大量死の原因は今だに解明されていないと言う。

職員が泊まり込みで大水槽の観察を続け、死んだ魚の解剖検査を重ねたが、水質の異常や寄生虫などの病気は見つからなかった。大水槽には昨年12月1日時点でクロマグロ63匹、スマ67匹、ハガツオ35匹がいたが、1月19日にスマ、26日にハガツオが全滅し、2月3日時点で残るはクロマグロ3匹のみとなった。日本大学生物資源科学部に依頼した病理検査で、死んだクロマグロ2匹、スマ1匹から脾臓(ひぞう)に悪影響を及ぼすウイルスが検出された。

引用元 日経電子版:
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG30H4H_T00C15A2CC0000/

近年ようやく完全養殖に成功したマグロは、本来ストレスを感じやすく、飼育には細心の注意が必要である。とは言え、葛西臨海水族園は1989年の開業以来、巨大水槽でマグロの大群展示を続け、1999年には世界で初めて陸上施設の水槽でマグロの産卵に成功したことで知られる、マグロ飼育のエキスパートである。今回のマグロ大量死の原因を解明し、これを克服して、今後のマグロ養殖技術に貢献してくれることを期待したい。

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