気候変動問題に関する国際的な枠組み「パリ協定」が2020年から運用開始となった。
協定に基づき、温室効果ガスの削減目標を達成するためには、これまでにない技術革新が必要であり、その一つとして注目されているのが、
CO2を回収し貯留する技術の「CCS」と、
それを利用する「CCUS」である。

「CCS」とは、
排出した二酸化炭素を、固めて地層や海中に埋めて保管するという革新的な技術。大量の二酸化炭素を減らす事ができるため、地球温暖化を防ぐ新しい手段として今、世界的の注目を集めている。
それを有効的に利用・活用する技術が「CCUS」と呼ばれている。

火力発電所や工場から出る排気ガスから、アルコールなどを利用して二酸化炭素だけを分離し、集める。集めた二酸化炭素は地中貯留、海底貯留といった方法で大気に出ないようにする。
地中貯留は、二酸化炭素を石油やガスを掘り出したあとの地層におしこめる技術。石油が何十万年とふうじこめられていたのだから、二酸化炭素も簡単に出てこないだろうと考えられている。
海底貯留は水深1000~2500mの海水中に、二酸化炭素をとかしこむ方法。高圧・低温の深海では、二酸化炭素は水分子と結合して二酸化炭素ハイドレートといった物質に変化するため大気に戻る事はないのだ。

世界のCO2排出量と吸収量がプラスマイナスゼロになる「カーボンニュートラル」。
過去に排出された大気中のCO2をも削減する「ビヨンド・ゼロ」。
これらが可能となるような革新的技術を、2050年までに確立することを世界は目指している。

不二機材株式会社