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写真はONE GREEN PLANETホームページより
死ぬまでに見るべき絶景に、日本から唯一選ばれた青ヶ島
東京都にありながら165人しか住人がいない、日本で一番人口の少ない島、青ヶ島をご存知だろうか?この青ヶ島が今、世界から注目を集めている。それはアメリカの環境保護NGO、ONE GREEN PLANETが2014年に発表した「死ぬまでにみるべき世界の絶景13」に、青ヶ島が日本から唯一選ばれたからだ。そして今年7月5日にアメリカの名門、スミソニアン博物館のウェブサイトが、「The Sleepy Japanese Town Built Inside an Active Volcano」として紹介して、さらに注目を集めることになった。この件について、ハザードラボが詳しく紹介している。
大ヒット映画「ナイト ミュージアム」の舞台でも知られる米国のスミソニアン博物館が運営する「Smithsonian.com」が今月5日に掲載した「The Sleepy Japanese Town Built Inside an Active Volcano(活火山内に眠る日本の街)」はこの日読まれた記事の中で1位に輝いた。スミソニアン・ドットコムの記者は、青ヶ島村の吉田昌信さんに話を聞いて、活火山と共に暮らす生活が恐ろしくないのか尋ねている。
「青ヶ島が最後に噴火したのは今から230年ほど前ですから、次の噴火の可能性は否定できません。でも私たちはここでの生活が楽園に思えますよ」と吉田さん。
気象庁によると、青ヶ島は海底からの高さが1100メートルに及ぶ巨大な海底火山。現在海に浮かんで見える部分は頂上にあたり、1785年に起こった「天明の大噴火」では、噴石や溶岩流が噴出し、327人住んでいた島民のうち、140人近くが死亡。残りは70キロ離れた八丈島へ逃れ、青ヶ島は以後、半世紀にわたって無人島と化した。2012年の観測で、島の南東沖に、薄緑色に変色した海域が見つかるなど、現在も常時観測の対象となっている。
引用元 ハザードラボ:http://news.mynavi.jp/news/2016/07/27/451/
海路も空路も1日1便!断崖絶壁に囲まれた島での漁業とは
青ヶ島は東京から南へ328km、隣の八丈島からも68kmの太平洋に位置し、島全体が黒潮の暖流に包まれ、海産資源にめぐまれたロケーションにある。八丈島からも青ヶ島近海へ釣りに来る遊覧船も多いというが、定期航路は船便もヘリコプター便も1日1便の往復のみ。しかも海流が激しいため、船便は一週間欠航することもあるそうだ。島は断崖絶壁に囲まれており、唯一の港である三宝港も潮目が荒く、漁船を係留することができないことから、漁業に携わる人はほとんどいない。10年前のデータでは、島に漁師は1人しかいなかったそうだ。ちなみに三宝港では、写真下のロープウェイを使って船を陸に上げて格納しているそうだ。
そんな青ヶ島を代表する魚は、地元ではクジラヨと呼ばれる、白身魚のテンジクイサキ。塩焼きや刺身にして味わうそうだ。伊豆諸島の郷土料理である、島寿司(写真下)も名物。酢飯の上に練りからしを塗り、醤油漬けにした魚を乗せるのが青ヶ島流。近海で取れる鯛やマグロ、トビウオ、カンパチなどが使われている。また、島全体が活火山の中にあるため、至る所から蒸気が吹き出す噴気孔があり、その地熱とミネラルを豊富に含んだ黒潮の海水を使って作られる、ひんぎゃの塩も特産品として知られている。これは東京・勝どきで開催されている太陽のマルシェに、定期的に出店して販売されているそうだ。活火山からできた神秘の島、青ヶ島に興味がある方は、この夏足を運んでみてはどうだろうか?
新鮮な魚で作られる青ヶ島の名物料理、島寿司は絶品!
テキスト: FUJI-KIZAI(不二機材)