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近大が次に手がけるのは、大阪湾のアナゴ

近畿大学水産研究所が世界初のクロマグロの養殖に成功したのは、2002年のこと。近大マグロはまたたく間にブランド魚として注目を集めた。今では近大水産研究所直営の店舗が、大阪・梅田と東京・銀座で盛況となっているニュースは、昨年ここでお伝えした通りだ。近畿大学は近大マグロで知名度がアップしたこともあってか、2015年には志願者数が全国ナンバーワンを記録。さらに今年は昨年から8000人以上伸ばして総計16万3833人となり、近畿大学史上最高を記録したと言う。そんな近畿大学が、大阪湾でかつて名物であったアナゴの養殖を手がけて、話題になっている。

 大阪湾のアナゴ漁で知られる大阪府泉南市と地元の岡田浦漁協が、稚魚から成魚にするアナゴの養殖を始めた。同市のアナゴの漁獲量は府内で最も多いが、年々減少。世界初のクロマグロの完全養殖に成功した近畿大水産研究所がアナゴ養殖のノウハウを提供する。近大が養殖し成魚となったアナゴの試食会では、「肉厚でおいしい」と市民らの評判に。関係者は養殖アナゴを泉南市の新たなブランドに育てたいと意気込んでいる。(中略)
こうした中、市の名物であるアナゴの生産高を増やそうと、市がプロジェクトを発案。近大水産研究所の協力を取り付けた。同研究所はマグロ養殖で世界的な成果を出す一方で、16年からアナゴ養殖の研究に着手。アナゴは生態が詳しく分かっておらず、養殖技術は確立されていないが、同研究所は稚魚から成魚に育てることに成功。人工孵(ふ)化(か)には至っていないものの、注目を集めている。

引用元 産経WEST:http://www.sankei.com/west/news/160406/wst1604060030-n1.html

同じウナギ目に属する、ウナギとアナゴの違いとは?

アナゴはその生態はあまり解明されていないそうだが、東京湾や大阪湾、瀬戸内海、そして九州まで幅広い地域で食される、日本人にとってポピュラーな魚の一つである。平成26年の調査のよると、アナゴの漁獲量はトップ3は、長崎県、島根県、愛知県の順だそうだ。(出典:平成26年漁業・養殖業生産統計(e-Stat))今回は、見た目や食べ方が似ているアナゴとウナギの違いについて調べてみた。

アナゴとウナギの違い
<生態>
・アナゴ:海で一生を過ごす海水魚
・ウナギ:海で産卵し、孵化後に川に戻る回遊魚

<見た目>
・アナゴ:薄茶色で斑点があり鱗がない。上あごが出ている
・ウナギ:灰色で鱗があり、下あごが出ている

<見た目>
・アナゴ:レチノール(ビタミンA)を多く含む
・ウナギ:レチノールはアナゴの5倍、脂質も倍近く、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)も多い

近大アナゴは肉厚で脂乗りも良いそうなので、今後は大阪湾のブランド魚となることが期待されていると言う。近い将来、ウナギの味わいに近いアナゴが食べられるかも知れない。

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