生鮮メジマグロの約7割が感染とも言われる、クドア汚染にご用心!
日本近海で獲れた生鮮マグロは、その鮮度と味で抜群の人気を誇る。最近では冷凍技術の進歩により、遠洋で獲れた魚も瞬時に冷凍できるため、鮮度には大差がなくなって来ている。しかし味の面では、解凍時に細胞が壊れてしまう冷凍ものよりも、やはり生鮮ものが上回っている。刺身として人気の生鮮マグロであるが、ここ数年、食中毒の報告が増えている。
ビジネスジャーナルによると、その原因はクドアと呼ばれる寄生虫が原因だと言う。
そして今、生鮮マグロによる食中毒の原因物質として、このクドアが疑われている。東京都健康安全研究センターが11年4月から13年2月の間、マグロ類のクドア寄生実態調査を行った。都内の市場およびスーパーマーケットに流通していたマグロ類を購入して調べたものであるが、その結果は驚くべきものであった。日本産メジマグロの67%、日本産クロマグロの10%がクドアに汚染されていたというものである。
引用元 ビジネスジャーナル:
http://biz-journal.jp/2015/02/post_8909.html
魚の食中毒としては、サケやサバなどの生食から感染するアニサキスが有名で、日本での感染者数は年間で2000人〜3000人(厚生労働省調べ)に登る。症状は激しい腹痛と嘔吐が特徴で、原因となる寄生虫のアニサキスは冷凍処理されると死滅する。一方で、クドア食中毒は下痢と嘔吐を引き起こすものの、数時間で回復する比較的軽い症状と言われている。現在、厚生労働省によりヒラメのクドア汚染は食中毒に認定され、防御策が取られているが、マグロのクドア汚染は食中毒とされておらず、野放しの状態である。マグロの刺身好きな消費者が身を守るには、冷凍マグロを食べるしかないのかも知れない。
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