ブランド魚の完全養殖が進む未来と近畿大学の成功
2002年に近畿大学水産研究所がクロマグロの完全養殖に成功し、注目を集めているブランド魚の完全養殖。実は現在、クロマグロのほかにもマダイやトラフグ、チョウザメ、クルマエビといった高級魚が完全養殖されている。
DIAMOND onlineによるとブランド魚の完全養殖は、世界で始まった様々な魚種の漁業規制に対する、大きな打開策となる可能性を秘めているという。
完全養殖とは、人工ふ化から成魚を育て、育てた成魚が産卵した卵をもとに再び人工ふ化を行う養殖技術をいう。天然由来の幼魚を活用した通常の養殖技術は、安定した幼魚の確保や天然資源の管理といった面で、以前から問題点が指摘されていた。ニホンウナギがその典型的な例だ。それに対して、天然資源への依存が低い完全養殖は、資源管理に配慮した持続可能な養殖技術となっている。
引用元 SankeiBiz:http://diamond.jp/articles/-/64416
このブランド魚の完全養殖は、高度に管理された環境下で行われるため、食の安心・安全の面でも高い注目を集めている。さらに、温泉水を飼育に活用するなど地域特性を盛り込んだブランド魚の開発により、過疎化が進む地方都市の活性化にも一役かっている。中には海ではなく、陸上での養殖に成功した魚類もあるそうだ。
2014年2月に世界銀行は、2030年には食用水産物の62%以上が養殖水産物になる、との予想を発表した。このブランド魚の完全養殖は、漁業規制によって減少する水産資源の確保だけでなく、日本の養殖産業の世界進出という、新たな市場開拓にもつながるはずだ。
FUJI-KIZAI(不二機材株式会社)は、1960年の創業以来、マグロ延縄漁の設置に必要なアルミスリーブ、圧着工具、スリーブかしめ機、テグス、釣り糸などの漁具をはじめ、プロ向け・個人向けの各種漁業資材を製造・販売しております。