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脂肪が多い=鮮度落ちが早い魚の徹底した品質管理

前回6/25のニュース「トロにも匹敵する脂のり!島根県のブランド魚、どんちっちアジ誕生秘話」で紹介した、島根県のブランド魚、どんちっちアジ。「アジの大トロ」とも呼ばれるほど脂乗りの良いこのアジを、全国区のブランド魚に育てたのは、裕丸漁業生産組合専務理事・渡邉祐二さんであった。前回は「資質含有率10%以上」「まき網漁業で浜田漁港に水揚げ」「4月から9月限定」など、どんちっちアジのブランド化プロセスをご紹介した。今回は、築地市場での売り込みに成功した秘訣である、どんちっちアジの品質管理についてご紹介したい。ダイヤモンドonlineによると、「脂肪が豊富=鮮度落ちが早い」どんちっちアジの品質管理は、漁獲された漁船の上から始まるそうだ。

「どんちっちアジ」の評価が高まったからこそ、産地では厳格なまでに管理を徹底している。脂質が豊富であるということは、鮮度落ちが早い、ということでもある。脂質は大変酸化しやすいため、船上では細心の鮮度管理が必要だ。漁獲されたアジは、海水氷を入れた魚槽に入れて、鮮度落ちを防ぐために0~5度を維持する。「数量、天候、帰港時間応じた氷の量などの配慮が必要です」(渡邉さん)鮮度保持を徹底したアジは早朝から浜田漁港に水揚げされる。旬を迎えても、魚の群れによってはすべてがすべて脂質10%を超えるとは断定できない。それぞれのサイズごとにわけ、仕分けした中から、ランダムに抽出した30匹程度の脂質を計測し、その平均脂質が10%を超えたものが、どんちっちブランドとして出荷される。
引用元 ダイヤモンドonline: http://diamond.jp/articles/-/74400

釣り上げられた船の上から、徹底した品質管理をほどこされている、どんちっちアジ。浜田漁港に水揚げされるとサイズごとに仕分けされ、そこからランダムに選ばれた30匹程度を、脂質計測器で計測する。そして平均脂質が10%を超えたものだけが、どんちっちアジの称号と共に出荷されるのだ。どんちっちアジは通常の浜田産アジと比べて、約2倍の高値をつけるブランド魚だけに、その品質管理は徹底している。平均脂質が10%を超えていても、その日に水揚げされたアジの脂質の数値にバラつきがあるときは、どんちっちブランドをつけずに、浜田産アジとして出荷するそうだ。

どんちっちアジの値段は、たった1年間で2.5倍の高値に成長!

2004年から浜田漁港が全国にアピールしてきた、どんちっちアジ。その平均単価は、2013年度が224.8円であったのに対し、2014年度は563.6円と2.5倍にまで値上がりしている。さらに驚いたことに浜田産アジも、2013年度は62.2円であった平均単価が、2014年度は198.2円の3倍にまで高騰している。厳しい選定を経て「どんちっちアジ」ブランドを生み出したことで、もともと脂乗りが良かった浜田産アジの価値まで高めることに成功したのである。これはまさに、漁船上から始まる徹底した品質管理が生んだ、ブランド魚戦略の勝利である。ここまでの情報を読んで、どんちっちアジを食べたくて仕方なくなった方は、東京のにほんばし島根館で、どんちっちアジの干物が購入できるそうなので、足を運んでみてはどうだろうか?

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テキスト: FUJI-KIZAI(不二機材)[/fusion_text]

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