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ロシアで日本漁船のサケ・マス流し網漁が禁止に

高級寿司店と回転寿司で、味がほぼ同じと言われているネタがある。それは何か?答えはサケだ。なぜなら高級寿司店でも回転寿司でも、サケはほぼ100%輸入品を提供しているから。つまり、どこで食べても美味しいのが、サケであると言える。この他、オニギリの具材やお弁当のおかずの定番としても国民的人気を誇るサケであるが、ハフィントンポストによると、ロシアの排他的水域では日本漁船に対して禁漁とする法案が可決したと言う。

ロシア上院は6月24日、日本の漁船も操業しているロシアの排他的経済水域(EEZ)でのサケ・マスの流し網漁を、2016年1月から禁止する法案を可決した。既に下院でも可決しており、プーチン大統領の署名を経て法案が成立すれば、日本の漁船は北洋でサケ・マス漁が事実上できなくなる。ロイターなどが報じた。
ロシアEEZでのサケ・マス漁は、毎年ロシア側と漁獲高を決め、一定の料金を支払ったうえで日本漁船にも認められてきた。日本はサケやマスをノルウェーやチリから大量に輸入しており、この水域での漁獲量は全体の4%程度と、国内市場への影響は限定的とみられる。しかし、北海道などの漁業関係者が受ける影響は、年間約250億円とみられており、今後の日ロ関係にも影を落とす可能性がある。
引用元 ハフィントンポスト: http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/24/russia-kick-out-salmon-japan_n_7658176.html

日本のサケ・マス最大輸入国は、意外なあの国

水産総合研究センターの統計さけます需給の推移(原魚換算なし)によると、日本のサケ・マス国内消費志向量は2013年度で約42万6000トン。このうち、ロシアの排他的水域での流し網漁の漁獲量は年間約6400トンなので、全体の1.5%にすぎない。しかし、当該エリアでサケ・マス漁をしていた漁師にとっては、年間約250億円の資源を失うことになるため、大問題である。

マルハニチロのサーモンミュージアムが掲出しているデータによると、日本のサケ・マス自給率は、昭和51年度はほぼ100%であったが、2012年度では50%を下回る結果となっている。それでは、日本で消費されるサケ・マスはどこからやって来るのか?
それは南米の水産大国、チリである。そもそもサケは本来、南米には生息していなかった。それを1960年代に日本の技術者がチリに渡り、サケの養殖技術をチリに伝えて、不毛の地パタゴニア地区が世界屈指のサケ養殖場へと成長したのである。ちなみに2012年度の日本のチリからのサケ・マス輸入量は初の20万トンを突破し、チリ1国で日本の総輸入量の約68%を占めるまでになっている。

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